青いザリガニの苦難(8)危険な脱皮
はじめに…
近所で捕獲した青色を呈したアメリカザリガニ(以下、ザリガニ)を、他のザリガニなどと同じ水槽にて多頭飼育しています。ある日、水槽の中を確認すると、青いザリガニが横たわっています。どうしたのだろう、と思いよく見ると、脱皮の最中でした。その様子をお伝えします。
危険な脱皮
良く知られているとおり、ザリガニは雑食で共食いすることがある生き物です。通常の状態であれば、喧嘩などで多少傷つくことはあっても、食べられる可能性は大きくないと思いますが、脱皮の際は、動きが取れず無防備になり、さらに脱皮直後は殻が柔らかいためとても危険な状態と考えることができると思います。
脱皮の際に鉢合わせ…
青色を呈している個体ですが、気付いたら脱皮が始まっていました。背中の部分は古い殻をほぼ脱ぎ終えており、もう少しといった感じです。この後、ハサミの部分が上手く脱げるかどうかが重要なポイントになると思います。
すると、別の個体が脱皮中のザリガニに近づいてきます。顔や尾の部分も古い殻をだいぶ脱いだ状態ですが、ほぼ身動きできない無防備な状態でとても危険です。
別の個体が一度、ハサミを振り上げ、覆いかぶさるように迫ってきましたが、結果としては空振りとなり、この時は被害はありませんでした。
その後、別の個体は、一旦、その場を去ってくれました。やれやれ…😅
この隙に、早く脱皮を終えたいところです。あとは、ほぼハサミと脚だけの状態となったところで、尾を急激に曲げることを複数回繰り返し、残りの殻を脱ぎ去りました。
脱皮直後も危険はつづく…
脱皮したばかりのザリガニは、物陰に隠れていましたが、先ほど脱皮の最中に迫ってきた個体が再び、執拗に迫ってきます。脱皮直後でフラフラな状態ですが、危険を察知してか、直ぐに尾を振って、後ろに飛んで?逃げました(写真では、スジエビの後ろに影の様に見えているのが脱皮直後のザリガニになります)。
脱皮直後のザリガニですが、一旦、逃げおおせたものの、執拗に先ほどと同じ個体が迫ってきます。今回も、尾を振って後ろ側に逃げるのですが、進んだ先が水槽のコーナー部分であるため、十分な距離が確保できません。結果として、コーナーに追い詰められた形になっています。そこに…
別の個体が文字通りエビぞりながら、脱皮直後のザリガニに飛びついてきました。どうやら、脚(歩脚)の一本を大きなハサミに掴まれてしまったようです。ピンチです。
脱皮直後のザリガニを襲った別の個体は、その大きなハサミで掴んだ脚を放しません。そのまま、覆いかぶさります。このまま押さえ込まれると、かなり危険な状態になってしまいます…。
脱皮直後のザリガニは必死です。尾を強く降って逃げます‼ 何とかして、上空?(上層)に舞い上がることで、危険なコーナーから脱出することができました。
どうにかこうにか当面の危機は乗り越えました。写真の背景にはこれまで迫っていた個体とは別の個体がいますが、こちらは脱皮直後のザリガニに特に興味はないようです。
脱皮直後のザリガニはハサミ(第1胸脚)も歩脚もまだ満足に動かせないフラフラの状態に見えますが、尾は強力に動かせるようです。尾の先にある尾扇が水をシッカリつかむことで強い推進力が生まれ、危機的な状況から逃れることができました。しかし、水槽のコーナーに追い込まれた際、つかまれた脚(歩脚)は失われたようです。切れた場所は、おそらく自切面と呼ばる自ら切断できるようになっている部分だと思います。これは外敵に襲われた際、被害を最小限にするため、切断しても切断面から体液が大量に漏れて致命傷になることが無いようになっている場所です。
この数日後に確認したところ、元気にしていました😊
おそらく殻も固くなり、当面は大事に至ることはないと思います。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。
脱皮の様子はこちらの動画から確認できます👇。
もし宜しければご覧頂けると幸いです。